いまや世界でも指折りのゴールキーパーに君臨するブラジル代表GKアリソン・ベッカーは、インテルナシオナルでトップチームデビューを飾ると、ASローマでの2年間を経て、2018年の夏からリバプールの守護神として数々のピンチを救ってきた。
シュートストップや1対1の守備はもちろん、足元の技術に長け、最後尾から前線への正確なフィードで多くのチャンスを作ってきた。リバプールの守備陣に欠かせないゴールキーパーだが、子供の頃に最初にプレーしたポジションはミッドフィルダーであったことを明かした。
「僕の最初のポジションはセンターミッドフィルダーだった。確か8歳の時だったと思う。」
「それほどうまくなかったから、1回だけやって、その次のセッションでGKになったんだ。」
「僕の最初のヒーローは兄(ムリエル)だった。いつも彼を尊敬していたよ。」
「彼はゴールキーパーでもあり、本当に優れた選手だ。ゴールキーパーとしても、自分の目指す人間としても、彼はすべてのお手本だった。」
「僕は昔からGKになるのが好きで、友達と一緒にプレーしていたし、兄のトレーニングやプレーを見て、自分も刺激を受けたんだ。」
「そして彼のプレーを見ているうちに、自分もやってみたいと思うようになったんだ。」
「インテルナシオナルのトップチームで初めて試合に出場したとき、自分でもやっていけると思ったんだ。19歳の時だった。」
「デビューして、プロ選手になるんだと実感した特別な瞬間だった。」
アンフィールドでは260試合以上に出場しており、ブラジル代表でも63試合でピッチに立ってきた。ミッドフィルダーとしてプレーを続けていれば、プロになっていなかったかもしれないし、身内にゴールキーパーがいなければ、ここまでの選手になっていなかったかもしれない。
運命にも後押しされながら、自らの努力で世界でもトップクラスの実力を手にした31歳の守護神は、新たな指揮官を迎える来シーズン以降も、アンフィールドのゴールマウスを守り続け、数々の栄光に導いてくれることだろう…