2007年の夏、母国のブラジルを離れ、リバプールに加入した元グレミオMFルーカス・レイヴァ。移籍当初はスペイン人指揮官、ラファ・ベニテス監督の指導を受け、スティーブン・ジェラードやシャビ・アロンソら世界的なミッドフィルダーとともプレーした。
その後、アメリカ人の実業家コンビ、ジョージ・ジレットとトム・ヒックスによって不遇の時代を過ごしたリバプール。低迷していたクラブを2010年に買収したフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)は少しずつチームを立て直し、20215年10月にユルゲン・クロップ監督の就任で、新たな時代に歩み始めた。
アンフィールドでの10年間で、様々な姿のリバプールを体験した元ブラジル代表MFは、ドイツ人指揮官との良好な関係性を明かし、2017年にラツィオに移籍する前の最後のミーティングでは涙を流たと裏話を告白した。
「2017年夏、ユルゲン・クロップとの最後のミーティングで泣いた。」
「ユルゲンとは何度も話した。僕らの関係は今でも素晴らしいが、退団するかもしれないと話したことも2度あった。」
「ユルゲンが就任して、彼の下で多くの試合に出場したが、新しい選手と新しいプレースタイルで新しいチームを作ろうとしていると常に感じていた。自分のプレースタイルが必ずしも彼の望むやり方には合わないことを理解できていた。」
「彼はいつもとても正直だったし、私も彼に対していつでも素直だった。」
「2015年10月に彼がやってきて、1月には中国から高額オファーがあった。マンU戦の2、3日前に “いいか、こんなオファーがあったんだ。正直に言うと、大金だし、ここでプレー できるかわからない。どう思う?” と監督に伝えた。」
「すると彼は、 “ルーカス、気持ちはわかるが、君を手放すわけにはいかない。君は大きな役割を果たすだろう” と話した。彼はいつも、 “君が望むだけプレーできるとは約束できないが、大きな役割を担うことは約束できる” と言っていた。」
「だから私はいつもユルゲンが好きだった。彼はいつだって正直だったからね。」
「またある時、私にはとても良いチャンスがあったけど、ユルゲンは “まだ君が必要だ” と言った。リバプールとの契約最終年を迎えようとしていたとき、彼は 「来年、君に何か良い話があれば、助けてあげよう” と言ってくれたんだ。」
「そのプレシーズンに、ラツィオが引き抜きに来た時、今がその時だと感じたんだ。彼らは午後に香港に飛んでいて、翌日の朝にはオファーが届いた。クロップは、 “ここに残ってすべてをやり遂げろ、心配するな” と言ったんだ。」
「感動したよ。私は涙を流し、彼も少し涙を流した。お互いに尊敬し合っていたからね。」
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