オランダ・ズウォレに生まれた22歳DFセップ・ファン・デン・ベルフは、遡ること2019年の夏にリバプールに加入。当時こそ将来を嘱望されたが、2021年以降はチャンピオンシップやブンデスリーガにおけるレンタルでの生活が続いていた。
この夏には遂に完全移籍を手にし、同じくプレミアリーグのブレントフォードに加わった。第3節サウサンプトン戦から出番を得ると、続くマンチェスター・シティ戦からはスタメン出場を継続しており、カラバオカップでもキックオフからプレーしている。
いまやブレントフォードでレギュラーに定着したオランダ人センターバックだが、リバプール加入当初を振り返って、周りに相談できる人がいなくて苦労したと語りつつも、同郷のフィルジル・ファンダイクの手助けには感謝をしている旨を明かした。
「僕はとても恵まれた環境にいる。夢のような生活を送っているよ。」
「でも、見た目ほど簡単なことばかりではない。例えば、17歳でリバプールに移籍したときは、今思えばとても大変だった。当時はつらい時期もあった。」
「最初はトップチームで練習していて、すべてが素晴らしかったし、これ以上ないぐらいだった。僕の夢が叶ったんだ。世界で最も大きなチームのひとつでプレーすることになったんだから。」
「でもそれから、僕はリザーブに落ちて、みんな僕のことを少し忘れ始めたんだ。」
「家に帰っても一人暮らしで、話し相手もいない。それが辛かった。」
「それまでは大家族に囲まれて、いろんなことが起きていて、いつもたくさんの人が私の周りにいることに慣れていたから、そのことでとても苦労した。」
「最初は自分の気持ちを誰にも話さなかったから、本当に苦しんだ。家に帰っても何もすることがなく、ただ壁を見つめているような状態だった。」
「（フィルジル・）ファンダイクは僕を本当に歓迎してくれた。」
「初日、彼が用具係に “ドレッシングルームの場所を僕の隣にしてくれ” と言ったのを覚えている。そういう小さなことが僕をより居心地よくしてくれたんだ。」
「サッカーの観点から言えば、トレーニングや試合での彼を見ているだけで、その段階で彼は世界最高のディフェンダーだった・・・あの瞬間はいつまでも心に残っているよ。」
「彼が何をし、どのようにプレーし、どのように話し、どのようにチームを率いるのか。それを間近で見ることはかけがえのないものだった。」
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