2018年の夏、ASローマからリバプールに渡ったブラジル代表GKアリソン・ベッカー。不安定だったディフェンスを一気に蘇らせ、安定感抜群なセービングで強固な守備陣を形成。パントキックや最終ラインでのパス回しにも優れ、現代的なGKの中でもトップに位置する。
ブラジル人GKに請われる形で、ブラジル代表のコーチを務めつつも、2021年11月から兼業でリバプールのGKコーチに就任。今シーズンからは33歳の若きGKコーチのファビアン・オッテとともに、ゴールキーパー陣の成長に貢献している。
代表でも一緒に戦うアリソン・ベッカーには、サウジアラビアなどの関心が報じられており、今年の夏にはジョージア代表GKギオルギ・ママルダシュヴィリが加入するため、その去就が慌ただしくなった時期もあったが、現時点では退団はあり得ない。
ブラジル人のGKコーチは、同選手の未来について言及すると、アンフィールドでのプレーが続くであろうと示唆した。一方で、中東クラブの資金力には驚愕しているとも明かした。
「とても美しいストーリーでしょう?」
「彼はこの物語を生き続けたいと思っている。サウジアラビアの波には、大きなチャンス、非常に高いオファーがあることを私は目の当たりにした。」
「でも、彼はいつもこう言うんだ。 “ワオ、僕はこの物語を続けたい。ここで多くの恩があるし、ここでの生活を続けたいんだ” ってね。」
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ユルゲン・クロップ時代から控えGKとして、アリソンが負傷していた期間を支え続けたアイルランド代表GKクィービーン・ケレハーは今季限りで退団する予定だ。チェルシーやボーンマスらプレミアリーグ勢による熾烈な獲得レースが想定される。
そして、リバプールではアリソンとママルダシュヴィリとのレギュラー争いが繰り広げられる。今のところはブラジル代表GKが優勢で、決して足元の技術が優れているとは言い切れないジョージア代表GKがいきなり先発に据えられるとは考えにくい。
タファレルはアリソン・ベッカーの能力や周りからの信頼にも触れ、現時点では32歳GKが守護神を任されると予想しつつも、24歳GKは未来への投資であるとも口にした。
「私が着任した時、(アリソンに)感銘を受けた。」
「選手たちが彼に持っている称賛。ここのスタッフ(今回のスタッフも、過去の(ユルゲン・)クロップのスタッフも、役員会もね。」
「彼はここでの歴史、ピッチでの歴史から、本当に重要な人物なんだ。重要な試合で(才能を)発揮した。」
「クラブが(ギオルギ・ママルダシュヴィリとの契約を)決断したのは、1年か1年ちょっと前だったと思う。この若手選手を獲得したのは、将来のためかもしれない。」
「とはいえ、アリソンは非常に高いレベルにある。彼の年齢、経験、願望を考えても、誰かがここに来て彼の代わりをするのは非常に難しいだろうね。」
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