アンフィールドのレジェンド、ジェイミー・キャラガーの言葉が、フットボール界に激震をもたらしている。その矛先は、リバプールの絶対的エース、モハメド・サラーの去就。キャラガーは、サラーがもしサウジリーグへの移籍を選ぶならば、それは彼のキャリアに消えない後悔を残すだろうと、強い口調で警告を発した。
キャラガーは英『Sky Sports』で、サラーの来季リバプール残留に強い疑念を表明し、もし今冬や来夏にサウジリーグへの移籍を選ぶならば、その決断を再考すべきだと断言。彼の言葉の核心は、サラーがリバプールで掴み取る可能性のある究極の瞬間を、金銭のために手放すことへの、純粋なフットボールファンとしての悲哀に満ちている。
キャラガーの魂の叫びは、リバプールファン、そしてフットボールを愛するすべての人々の胸に突き刺さる。
「モハメド・サラーが来シーズンもリバプールでプレーしている姿は、私には想像できない。今、私が最も気にしているのは、シーズン終了まで、我々が本来のサラーを見られるかどうか。」
「もし彼が移籍を考えているのなら、考え直すよう強く促したい。なぜなら、もしサラーが今リバプールを離れるとして、その行き先がサウジリーグだという話だからだ。」
「リバプールはシーズンの後半戦で、FAカップやチャンピオンズリーグの決勝に進む可能性を秘めている。想像してほしい。サラーがサウジにいながら、リバプールがブダペストのチャンピオンズリーグ決勝のピッチに立つ姿をね。」
この発言は、サラーがもし金銭的な誘惑に屈し、チームを離れた場合、2025-26シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ決勝の地、ブダペストのプシュカーシュ・アレーナで、かつての仲間たちが栄光を掴む瞬間を、遠い砂漠の地でただ見つめるという悪夢を見る羽目になる。
サラーは現在33歳。フットボール選手としてのキャリアの終盤に差し掛かり、これほどの巨額のオファーは文字通り “一生に一度” のものだ。サウジリーグへの移籍は、彼と彼の家族の未来を完全に保証する。
これはプロフェッショナルとして、ひとりの人間として、無視できない現実的な選択肢でもある。サラーとリバプールの現行契約は2027年夏まで延長されているが、サウジリーグの複数クラブは獲得を諦めていない。
しかし、キャラガーの警告は、この金銭的な誘惑に対する、フットボールの本質的な価値の主張だ。サラーはリバプールで公式戦において驚異的なペースでゴールとアシストを量産し、クラブの歴史に名を刻み続けている。
彼のレガシーは、契約期間や年俸で測れるものではない。アンフィールドの歴史において、ケニー・ダルグリッシュやイアン・ラッシュ、スティーブン・ジェラードと並び称されるべき存在であり、その地位は、さらなるタイトル獲得によってのみ盤石となる。
一時はアルネ・スロット監督との関係が終わったとも見られていたが、話し合いの末、チームに合流した。前節のブライトン戦ではジョー・ゴメスの負傷に伴いピッチに立った。ゴールこそ奪えなかったが、ウーゴ・エキティケに2点目をアシストするなど期待感をもたせるプレーを披露した。
リバプールにとって貴重な存在であることに変わりなく、後継者確保なしで手放すのは無計画すぎる。噂されるアントワーヌ・セメンヨやマイケル・オリーセら獲得の可能性が近づけば話がかもしれない。
一方でシーズン途中で主力を放出するのは得策ではなく、サウジやアメリカに売却するにしても2026年の夏まで待つことになるだろう…