モイセス・カイセドやロメオ・ラビア獲得に失敗するや否や、数々のメディアやジャーナリストが次なるターゲットについて報じた。しかし、それらに一切登場することなく、まさに青天の霹靂の如く、リバプール移籍が決定した日本代表MF遠藤航。
30歳と年齢こそベテランの域に差し掛かっており、リバプールが求めていた条件からは外れる。それでも、この夏にはジェームズ・ミルナーやジョーダン・ヘンダーソンら多くのリーダーを失ったチームにおいて、代表とクラブでキャプテンを務める同選手の存在はプレー以外にも貴重になる。
幼い頃から夢に見てきたプレミアリーグでのプレーが現実のものとなった元・湘南ベルマーレMFは、リバプールでの初めてのインタビュー(Liverpool.com)に応え、様々な質問に対して赤裸々な気持ちを明かした。
ワタル、リバプールFCへようこそ。今のお気持ちはいかがですか?
「ありがとう。今はとても幸せだし、リバプールというビッグクラブに加入できてとても興奮しているよ。」
正式にリバプールの選手になったことは、もう実感が湧いてますか?
「素晴らしい気分だし、これが僕の夢なんだ。ずっとプレミアリーグでプレーすることが夢だったし、世界有数のビッグクラブでプレーすることも夢だった。僕にとっては夢が叶ったんだ。」
この数日間が、どのようなものだったか教えてください
「忙しかったね。でも、24時間以内に決断しなきゃいけなかったし、あっという間に終わってしまった。家族に別れを告げて、ここに飛んできて、メディカルチェックを受けて、今このインタビューを受けているところだ。」
ここに来るのが夢だと言っていましたが、日本ではリバプールをよく見ていたのですか?
「そうだね。子供の頃、父と一緒にプレミアリーグの試合をよく見ていた。スティーブン・ジェラードが好きで、彼のプレーをよく見ていたんだ。リバプールの試合もよく見ていたよ。」
日本の家族や友人の反応はどうでしたか?
「両親にまだメッセージは送っていないけど、すごく喜んでいるはずだよ。」
リバプールでのチャンスを最大限に生かしたいというモチベーションは?
「正直なところ、オファーをもらったときは少し驚いたけど、”この先、ビッグクラブに移籍するチャンスはまだあるのか?” という気持ちもあった。とてもエキサイティングな瞬間だし、さっきも言ったように、夢が叶ったという感じだね。」
リバプールの選手として初めてアンフィールドでプレーするのはどんな感じか想像しましたか?また、これまで訪れたことは?
「いや、だからアンフィールドでプレーするのは僕にとって初めてのことなんだ。アンフィールドで、リバプールのファンの前でプレーするのが待ちきれないよ。」
君がどんなタイプの選手なのか教えてください?
「僕は6番としてプレーしていて、もう少し守備的な選手だ。このクラブにおいて、守備面で助けることができると思うし、中央でいい連携を取ることができると思う。それが僕の仕事だと思う。」
君はピッチでタックルするのが好きだと思うが、監督のプランにうまくフィットすると思いますか?
「そうだね。僕はディフェンダーたちと良いコミュニケーションを取ろうと試みるし、相手の立ち位置を常に把握して、彼らを捕まえるようにする。それが僕の仕事だと思う。」
君はすでにユルゲン・クロップ監督と会ったけど、この移籍を決断する上で、彼の存在はどれほど大きかったのでしょうか?
「僕はサッカー選手になってから、彼がいた頃のドルトムントの試合をよく見ていたし、香川真司がいたこともあって、彼と仕事ができて非常に幸せだよ。元チームメイトも喜んでいると思う。そしてもちろん、彼と一緒に仕事ができることがとても嬉しいよ。」
君はクラブでも国でもキャプテンを務めてきた。そのリーダーシップと経験をリバプールでも発揮し、チームを手助けしたいですか?
「そうだね。そう願っている。僕は多くを語らないけど、ピッチで自分が何をすべきか、チームのために何をすべきかを常に示し続けている。それをいつも考えている。代表チームでも、シュトゥットガルトでの元チームメイトたちともそうしてきたし、リバプールでもそうしようと思っている。」
ここにいるワールドクラスの選手たちとプレーすることを、どれくらい楽しみにしていますか?
「まだ数人の選手にしか会っていないけど、彼らに会うのがとても楽しみだし、ビッグプレーヤーたちとプレーするのも楽しみだよ。」
シュトゥットガルトで一緒だったナサニエル・フィリップスとはすでに面識があるとか…
「そうだね。一緒にプレーしたし、ドイツ語のレッスンも一緒に受けたよ。良い関係性を保っているし、ここに来る前に彼にメッセージを送った。僕がこのクラブに早く馴染むように助けてくれると思う。」
リバプールでプレーする日本人選手は、代表でチームメイトだった南野拓実に次いで2人目ですね。彼はリバプールについて何か話してくれましたか?
「彼は “おめでとう” ってメールをくれた。僕からリバプールについて教えてほしいと頼んだから、それについても会話したよ。」
リバプールでは3番のユニフォームを選びました。シュトゥットガルトでも同じ番号を背負っていましたが、その背番号に特別な意味はありますか?
「3番は僕の背番号なんだ。シュトゥットガルトでも、日本でプレーしていたときも3番を付けていたからね。この番号が大好きなんだ。この番号でプレーするのが待ちきれないよ。」
リバプールにいる間に、何を達成したいですか?
「プレミアリーグのチャンピオンになりたい。今シーズンはヨーロッパリーグも戦うので、タイトルを獲ることが僕らの仕事だと思うし、それを達成したい。」
最後に、このインタビューを読んでいるファンにメッセージをお願いします。
「このクラブに加入できて、とっても興奮しているし、アンフィールドでみんなに会えることを楽しみにしています。」