2015年の夏にチャールトンからリバプールに移籍した元イングランド代表DFジョー・ゴメス。ジョーダン・ヘンダーソンが去ったいま、最古参のプレーヤーとなったディフェンダーは、当初左サイドバックとしても起用されていた。
しかし、アンフィールドでは度重なる怪我に悩まされ、時には大怪我のためにシーズンの大半を棒に振ることもしばしば。加入初年度には前十字靱帯を痛めると、アキレス腱や膝蓋骨の負傷を繰り返してきた。他にも、小さな負傷も多く経験してきた。
キャリアを通じて、リハビリにも長くの時間を費やしてきた26歳センターバックは、負傷自体は苦しく、辛いものであったことを明かしつつも、いまでもプロフェッショナルとしてトップレベルでプレーできていることに感謝できる精神力を身に付けたとも口にしている。
「怪我は時として辛いものだった。最初の負傷は、リバプールに移籍してきたばかりの不安定な時期だったと思う。まだ18歳で、1人で移籍してきたばかりだったから、新しい旅に出るようなものだった。1人で生活し、それに対処するのは、ある意味大変だったよ。」
「怪我をしてからは、かなり時間的な余裕があった。」
「ピッチで練習しているときは、考えている暇はなく、ただ潜在意識の中で試合を楽しんでいる。それが選手として気づく最大の違いだと思う。」
「でも、その経験を生かしたよ。今年の2月のレアル・マドリード戦で負ったハムストリングの怪我は大きかったし、自分の世界を揺るがすようなものだったんだ。」
「おかげで僕の理解度も高まった。サッカーに復帰してからは、やるべき仕事とは別に、体のことを心配したり、自分ではコントロールできないこととの戦いがあった。ただ、感謝すること、そして今でも自分ができることに対して感謝している。」
「アウェーの試合から戻ってきたときでも、ジムでのセッションのモチベーションを保つために、そのことを思い出しているんだ。辛いことがあっても、それを忘れて、ただ楽しんでいるんだ。」
Jacamo and CALM
プレミアリーグを制覇した2019/20シーズンには、オランダ代表DFフィルジル・ファンダイクと絶妙なコンビネーションを見せ、30年ぶりのイングランド王者の称号を手に入れることに大きく貢献。
その後は、パフォーマンスが優勝したシーズンのレベルに戻り切らず、不安定なプレーぶりもあり、現在は序列で4番手に沈む。今季は右サイドバックとしての起用が増えそうだが、まだ26歳と再起可能な年齢だ。
イングランド代表からもしばらく遠ざかっているセンターバックは、イブラヒマ・コナテやジョエル・マティプら強力なライバルからポジションを奪うことができるだろうか…?