12月17日と18日。24時間も経たずに、イングランドとカタールの別会場で開催されるカップ戦をリバプールは戦わないといけない。17日にイングランドで試合後、24時間もしない休憩を挟んでカタールで試合ができるわけはない。つまり、リバプールは2チームが必要になってしまった。
歴史に残るであろう2日間を凌ぐために、リバプールのラインナップはどうなるか?専門的な戦術など度外視し、チームバランスを考慮しながらスターティングイレブンを考えてみる。
カラバオカップ準々決勝
GK アドリアン
壮絶な試合展開となったアーセナル戦でPKストップで貢献したケレハーをそのまま起用しても良いが、5失点は取られすぎだ。相手がアーセナルであり、守備陣が崩壊した経緯はあるものの、アストン・ビラ戦は経験豊富で、アリソンの代役をしっかりと勤めたアドリアンにチャンスを与えたい。シュートストップとプレミアリーグでの経験値でディフェンスラインを後ろからコーチングしてくれるはずだ。
右SB ネコ・ウィリアムズ
荒削り感は否めないが、攻守で思いっきりの良いプレーを披露し、幾度となくサイドを駆け上がる姿は、ロバートソンに近しいプレースタイルを感じる。何よりオリギの劇的同点ゴールをアシストしたのは記憶に新しい。アーセナル戦でのプレーを継続することで、トレゼゲやエル・ガジの俊敏性に優れたドリブラーに対抗してくれるであろう。
CB ジョー・ゴメス
今シーズン、あまり調子が上がらず、序列で4番手に落ちてしまい、さらには移籍志願の噂も持ち上がっているゴメスに期待をしたい。ポジショニングや身体能力を活かしたリカバリー、守備の強度が全体的に欠けるからこそ、試合をこなし、なるべく早くトップフォームに戻って欲しい。リーグ後半戦には必ず重要な戦力になると信じている。
CB ファン・デン・ベルフ
前回のアーセナル戦でも同様にゴメスの相棒を担当していたが、プレミアリーグの速さにもまだ慣れていない。5失点コンビを継続するには慎重な決断が必要になる。ただ修正能力は高そうな選手なので、ウェズレイなど強力な攻撃陣との対決になるが、うまく体を使って対応したい。マティップのケガが癒えれば、実践復帰としてマティップを起用するのも有りか。
左SB ジェームズ・ミルナー
頼れるベテラン。前回のアーセナル戦では中途半端なバックパスから失点を献上したが、その後しっかりPKを2回とも決め、修正力とタフな精神力を示してくれた。右サイドバックで若いネコを起用するため、左はどっしりとした選手を置き、バランスを重視したい。
DMF アダム・ララーナ
今シーズンから守備的ミッドフィルダーも兼任するララーナであり、ファビーニョ温存で出場機会を得たアストン・ビラ戦でも上々のパフォーマンスを披露し、能力の高いを見せつけた。ファビーニョほど試合を読む力や奪取力には優れていないものの、持ち前のスタミナや献身性でディフェンスラインを何度も助け、高い攻撃センスも光り、絶好の得点チャンスにゴール前に入り込むなど違う個性を大いに発揮してほしい。
CMF カーティス・ジョーンズ
高いテクニックとパスセンスを持つジョーンズをスタメンに抜擢。アーセナル戦ではオリギの1得点目を演出したパスは実にオシャレであた。守備での強度は少し落ちるが、豊富な運動量を誇るアストン・ビラの中盤を制するには体力で正面突破より、テクニカルに躱していく方が効果的ではないか。ジョーンズにとっては勝負の試合になる。
CMF ナビ・ケイタ
まだまだ本調子ではないが、キレッキレのドリブルやパスは一流品。アストン・ビラが誇るナカンバ、マッギン、グリーリッシュで形成されるスタミナ抜群な中盤は素早い攻守の切り替えを繰り返す。そこの穴をつき、前線へのパスや自らエリアに走り込んでいくプレーが見方に時間を与え、チームを勝利に導く。中盤の戦いで、いかにボール支配を優位に進められるかが勝利の鍵になり、ケイタはそれが出来る選手である。
右WG ハーヴィー・エリオット
アーセナル戦でも先発し、チャンスメイクを行う一方、不用意なパスミスから失点を招いた。ただ攻撃面では光っており、ドリブルは驚異になると証明した。今度はタイロン・ミングス率いる堅い守備が自慢のアストン・ビラからゴールを奪い、チームの勝利に貢献してもらいたい。
左WG ヤセル・ラローチ
2019年プレシーズンマッチでは複数の試合で左サイドバックとして起用され、コーチ陣からの期待を感じるアルジェリア出身のウイングバック。本来であれば、ミルナーが予想される左サイドバックでの出場となるが、アストン・ビラに対抗するためにも、守備の強度で劣るラローチの攻撃力を信じて、ウインガーとして先発。
FW リアン・ブリュースター
アーセナル戦ではあまり目立たず。ただ1点目(ムスタフィのオウンゴール)のシーンは、全速力で走り込むことでムスタフィに焦りを与えた。トム・ヒートンの後方からのコーチング、イングランド 代表デビューを飾ったミングスの統率力のディフェンスを抜群のスピードできりきり舞いにし、ペナルティエリア内では落ち着いてゴールを決めてくれるだろう。
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翌日18日に行われるクラブワールドカップのスターティングイレブンは、最強布陣で臨むと予想される。過去の傾向から考えても、初戦だとしても控えや若手中心のスタメンが考えにくい。
コンディション的に選手の入れ替えはあり得るし、8割型ベストメンバーで臨む可能性も考えうる。なにせ選手も限られるので、うまく選手をローテションしながら、クラブワールドカップの名を汚さず、決勝にコマを進めたい。
クラブワールドカップ
GK
アリソン・ベッカー
DF
トレント・アレクサンダー=アーノルド
デヤン・ロブレン
フィルジル・ファン・ダイク
アンドリュー・ロバートソン
MF
ジョーダン・ヘンダーソン
ファビーニョ
ジニ・ワイナルドゥム
FW
モハメッド・サラー
ロベルト・フィルミーノ
サディオ・マネ