スティーブン・ジェラードやハビエル・マスケラーノと巧みな連携で、世界でもトップクラスに入る中盤を形成した元リバプールMFシャビ・アロンソ。アンフィールドを去ったあとは、スペイン強豪レアル・マドリードやドイツ強豪バイエルン・ミュンヘンを経て、2017年を最後に現役を引退。スペイン代表でもワールドカップやユーロ制覇に貢献し、クラブと代表両面で欠かせない選手であった。
輝かしく、タイトルにも恵まれた選手時代を過ごしたシャビ・アロンソだが、引退後は古巣レアル・マドリードでユースチームの監督を務めた。2019年から、今季ラ・リーガで大躍進を遂げているレアル・ソシエダへ活躍の場を移し、47試合で指揮を執ってきた。ユース時代を過ごし、プロデビューを果たしたクラブであるレアル・ソシエダで、監督としての経験を培っている。
そして、来シーズンはさらなるステップアップが待ち構えている。報道によれば、シャビ・アロンソ監督が、ブンデスリーガ古豪ボルシア・メンヒェングラートバッハと、来季からの指揮官就任で合意したという。監督として、着実なキャリアな描きつつあり、はじめて古巣以外のクラブの指揮を執る。さらに、はじめてのトップチーム監督就任となり、その手腕には否応にも注目が集まる。
現在クラブを率いるマルコ・ローゼ監督は来シーズンからのボルシア・ドルトムント就任が発表されており、シーズン終了とともにチームを離れることが確定。その後釜に、若き指揮官シャビ・アロンソに白羽の矢が立った。現役時代には2014年から3シーズンにわたりドイツの地で活躍しただけに、ブンデスリーガの特長は理解している。
今シーズン、ボルシア・メンヒェングラートバッハは久しぶりにヨーロッパの舞台へと舞い戻った。チャンピオンズリーグでは見事グループステージを突破し、ベスト16進出。ベスト8をかけた決勝トーナメントでは、イングランドで首位をひた走るマンチェスター・シティと対戦したものの、実力差は明白。合計スコア4対0で敗れ、得点を奪うことなく、チャンピオンズリーグを後にすることに。
ヨーロッパでの試合に注力しすぎたのか、今季のブンデスリーガでは奮わず、現時点で10位。ヨーロッパリーグ出場権が得られるリーグ5位まで勝ち点差7。逆転できない点差ではないが、連勝を重ねないといけず、非常に難しい未来が予想される。主力MFフロリアン・ノイハウスには移籍の噂が絶えず、チームの立て直しが必須。元スペイン代表には難題が待ち受けている。
バイエルン時代には名将ジョゼップ・グアルディオラから薫陶を受け、多くのタイトルを獲得。他にもカルロ・アンチェロッティやジョゼ・モウリーニョ、ラファ・ベニテスなど数々の名将と仕事を行い、近くから学んできた経験を活かして、まずはドイツ国内で強豪の地位を確立していきたいところ。優れた人間性を有するシャビ・アロンソが、トップレベルでどのような戦術で戦いを挑むのか…楽しみで仕方ない!