2017年に降格したハル・シティからリバプールに加入したスコットランド代表DFアンディー・ロバートソン。クロップ・サッカーに完全に適応した左サイドバックは、トレント・アレクサンダー=アーノルドとともに世界でも最高峰のサイドバックとして恐れられる存在へと成長した。
身体のタフも持ち味で、ほとんどの選手が離脱を余儀なくされる今シーズンにおいて、負傷せずにピッチに立ち続けた。バックアップ候補であったギリシャ代表DFコスタス・ツィミカスがコロナ感染や負傷で戦線離脱したこともあり、試合に出さざるを得ない状況もそうさせた。
とくにセンターバックには負傷者が続出し、若手を起用せざるを得ず、ディフェンスラインのカバーにも入らないといけなかったため、普段よりも守備意識が高かった。難しいシーズンでも、プレミアリーグで7アシストを記録しており、チームに欠かせない戦力であることを証明し続けている。
スコットランド・グラスゴーに生まれ、幼い頃から熱狂的なセルティックのサポーター。2歳からシーズンチケットを保有しており、18歳になるまで継続された。将来的なセルティック加入の可能性について問われてたロバートソンは、リバプールでキャリアを終えたい考えを明かした。
「その手の質問は多く受けるけど、僕の目標はリバプールでキャリアの最後を迎えることだ。でも同時に、最高峰のレベルでプレーし続けることがいかに大変かは理解しているつもりさ。」
「決断を下すべきときは、いつか必ず来る。」
「いまは長期契約を結んでいて、ここにずっといたいと思っている。現役引退もここでしたい。健康に過ごし、身体的に問題なく歩んだとしても、30代になると身体が変化する。とはいえ、このクラブでキャリアを終えたいという思いは変わらない。」
今夏はゆっくりと休みたい同選手だが、1年延期となったEURO2020が待ち受けている。順調にスコットランド代表に入り、何事もなければキャプテンとしてチームを率いる。同国イングランド代表との対戦も控えており、気の休まる時間がない。
いくらタフな身体とはいえ、確実に疲れは溜まっている。ほぼ休みなく働き続けたメンタルにもやすらぎの時間を設けなければいけない。代表の成績にもよるが、EURO2020前後には少しの休息が与えられるため、ちょっとずつでも回復してプレシーズンに挑みたいところだ…