今シーズン好調を維持し、プレミアリーグの上位争いに踏みとどまっているボーンマス。格安の選手を獲得して、自チーム内で成長させるクラブ方針において、これまでも数々の質の高い選手を生み出してきた。
昨夏の移籍市場には、イングランド代表経験もある27歳FWドミニク・ソランケをトッテナムに売却。現在のチームでは、スペイン代表デビューも飾った20歳DFディーン・ハイセンや、ドミニク・ソボスライと代表で同僚の21歳DFミロシュ・ケルケズらに強豪クラブが熱視線を送っている。
どちらの選手にもリバプールが関心を示していると言われるものの、彼ら以外にガーナ代表FWアントワーヌ・セメンヨもターゲットに挙げられている。ルイス・ディアスやフェデリコ・キエーザの去就が不透明ないま、左右のウイングで活躍できる同選手は貴重な戦力になり得る。
海外メディア『GIVEMESPORT』によると、リバプール以外にもトッテナム・ホットスパー、マンチェスター・ユナイテッドも興味を持つガーナ代表のアタッカーだが、ボーンマスは最低でも7000万ポンドを要求する構えのようだ。
25歳のセメンヨは、2029年6月まで契約を残しており、ボーンマスにとっていますぐ売却する必要は全くない。今季はレギュラーとしていろんな使われ方をされており、36試合が終了した時点で、10ゴール6アシストと見事な数字を記録している。
パワフルなプレースタイルで、早々に負けないフィジカルを有する。アスリート能力も高く、様々なポジションでの起用にも応えられるだけの戦術眼も持ち合わせている。攻撃面だけではなく、守備面での貢献度も高い。
リバプールにとっては、万が一にもコロンビア代表ウィンガーが退団を希望した場合、オランダ代表FWコーディ・ガクポと先発争いを繰り広げるプレーヤーとして期待されるだけのものを持っている。
ただし、プレミアリーグでの実績は十分だが、ヨーロッパの大舞台での経験はほぼない。メガクラブのプレッシャーにもどこまで耐えられるかどうかも未知数。不安な要素も少なくないのは事実だ。
そのうえで、高額な移籍金が見合う選手かどうかは見極めなければならない。他のポジションにも移籍金のかかる新戦力を検討しているだけに、マージーサイドのクラブが争奪戦から離脱しても不思議はない。
はたして、ロンドン出身のガーナ代表アタッカーの去就はどうなるのだろうか…?
