アルネ・スロット監督のもとでプレミアリーグ制覇という快挙を成し遂げたリバプール。歓喜のシーズンはまだ続いているものの、クラブの視線はすでに次なる戦いに向けられている。強豪ひしめくイングランドで再び頂点に立つために、移籍市場での動きが水面下で進行中だ。
そして、その中心にいるのが、昨夏からスポーティング・ディレクター(SD)としてクラブを支えるリチャード・ヒューズ。補強部門の責任者として、今季躍進するボーンマスの屋台骨を支えた目利きに長けた彼が今、イタリア・セリエAに注目している。
英『Anfield Watch』によれば、プレミアリーグ内でのインフレ価格を避け、優れたコストパフォーマンスを実現するためにも、アタランタFWマテオ・レテギとラツィオMFニコロ・ロヴェッラのダブル獲りを検討しているようだ。
昨夏の移籍マーケットにおいて、唯一チームに加わったイタリア代表FWフェデリコ・キエーザは、コンディション不良もあって、出場機会に恵まれずわずか1年での退団が濃厚となっている。しかし、ヒューズのセリエAに対する信頼は揺るがない。
昨シーズンにはヨーロッパリーグを制覇し、今季も国内リーグで上位争いを繰り広げるアタランタBCに所属する26歳のストライカー、マテオ・レテギ。今季セリエAで46試合に出場し、27ゴール8アシストという圧巻のスタッツを叩き出し、一気に欧州中のスカウトの視線を集める存在となった。
アルゼンチン出身フォワードが持つ最大の魅力は、何よりもその決定力にある。ペナルティエリア内での鋭い動き、限られたチャンスをモノにする嗅覚は世界でもトップレベル。ただし、ポゼッション能力やビルドアップ参加は限定的で、アルネ・スロット監督が求める能力に当てはまるのか微妙だ。
もう一人、リバプールが狙っているのがラツィオに所属する23歳のミッドフィルダー、ニコロ・ロヴェッラ。ユヴェントスからローンで加入しており、今季のセリエAで静かに存在感を高めた存在だ。
その技術、戦術理解度、若さを兼ね備えた理想的なターゲットとして急浮上。テンポを操る司令としての資質を備えつつも、ポジショニングの巧みさと読みの鋭さで相手の攻撃を摘み取るスキルにも優れる中盤の要。
ダルウィン・ヌニェスやディオゴ・ジョッタ、さらにはルイス・ディアスの去就にも注目が集まっており、新戦力の獲得がさらなるドミノ移籍を引き起こす可能性も。中盤では、遠藤航やタイラー・モートン、ハーヴェイ・エリオットにも移籍の可能性が浮上しており、イタリアで活躍する2選手の加入は次世代の中核としての意味合いも持つ。
新生リバプールは来季に向けて、どのような布陣を築くのか?そして、セリエAから新たな風がやってくるのだろうか…?
