アカデミー出身の22歳DFジャレル・クアンサーは昨季、トップチームで頭角を現すと、センターバックのレギュラー争いに加わった。その落ち着きや下部組織でキャプテンを務めた経験から、将来的なディフェンスリーダーとして期待が寄せられた。
ところが、アルネ・スロット体制に変わってからはパッとしない。昨シーズンのように安定感のあるディフェンスを見せられておらず、フィルジル・ファンダイクとイブラヒマ・コナテに大きな差を開けられている。
27歳DFジョー・ゴメスが怪我で長期離脱していなければ、もっと出場機会が少なかった可能性もある若きセンターバックには今季限りでの退団が報じられている。そして、その争奪戦は非常に熾烈になりつつある。
海外メディア『TEAMTalk』によれば、チーム内での序列に悩むクアンサーに対して、かねてより関心を示してきたニューカッスル・ユナイテッドに加えて、同じくプレミアリーグのノッティンガム・フォレストも獲得レースに参戦したようだ。
今シーズン絶好調。終盤にかけて少し勢いこそ翳りが見え始めたが、フォレストは上位をキープ。ヨーロッパ大会への出場権を得るために戦い続けている。ムリージョとミレンコビッチを中心にディフェンスを構築しているが、今夏のスカッド再編を視野に入れており、クアンサーを加えて、最終ラインの強化を狙っている。
イングランド代表への招集歴を持つ同選手への関心は、イングランド国内にとどまらない。インテル・ミランは昨年から継続してリストアップしており、今夏の移籍市場でも若手ディフェンダーの獲得を計画中。さらに、ドイツの複数クラブも水面下で動いている模様。
リバプールは現時点でクアンサー放出に消極的とされているが、3500万ユーロのオファーには耳を傾ける構えを見せている。大規模なチーム刷新が予想されており、最大10名近くの選手が退団する可能性もある中、クアンサーの売却も選択肢の一つとなるだろう。
クラブが新たなセンターバックを探していることが影響している。ボーンマスDFディーン・ハイセンを筆頭に若き有望株への関心が噂されており、もしもチームに加わることがあれば、さらなる出番の減少が待ち受けている。
サッカー選手としては毎週のようにプレーし、出場機会を確保し、成長を加速させたいと考えても不思議ではない。さらなる成長もできるだけのポテンシャルを有しており、レギュラー扱いを求めて、移籍を志願する可能性もある。
ジャレル・クアンサーの未来を巡って、フォレスト、ニューカッスル、そして欧州強豪クラブを巻き込む大型移籍劇に発展するかもしれない。
