昨シーズンは、フィルジル・ファンダイクやジョー・ゴメスが長期離脱を余儀なくされ、ジョエル・マティプも度重なる怪我で戦線を離脱。センターバックの主力が相次いで離脱する緊急事態に見舞われたリバプールは、ファビーニョやジョーダン・ヘンダーソンに加えて、若手選手に頼らざるを得なかった。
元ボルトンDFナサニエル・フィリップスがその筆頭として、またそのシーズンの冬に半年間のローン移籍してきたトルコ代表DFオザン・カバクも最終ラインを支えた。そして、最も若手で、アカデミー出身のイングランドU-21代表DFリース・ウィリアムズもプレミアリーグでの3位フィニッシュに貢献した。
プレミアリーグで9試合、チャンピオンズリーグでも6試合に出場し、緊急事態でも落ち着いたプレーぶりで起用に応えた同ディフェンダーだが、今季は主力組の復活に加えて、RBライプツィヒから元フランスU-21代表DFイブラヒマ・コナテが加入したことで、居場所がなくなった。
リース・ウィリアムズは、昨夏の移籍市場ギリギリのタイミングで、チャンピオンシップ移籍を手に入れた。プレー時間を増やしつつも、レベル高い試合で経験を積むためにスウォンジー・シティに加入したものの、なかなか信頼を得られずに、この冬にはローン移籍を双方合意で取り止め、リバプールに復活。
冬の移籍市場でもレンタル移籍先を探していたリバプールだが、最適なクラブを見つけることができずに、シーズン後半はリバプールU-23で過ごしている。そんな同選手は、所属クラブでの立ち位置を理解しながら、今後のサッカー人生について現時点での計画を赤裸々に語っている。
「自分の思っていたような展開にはならなかった。でも、そこからできる限り多くのものを得ようとしてきた。」
「サッカーはいつも思い通りにいくものではない。(スウォンジーは)違う側面を知るために役に立ったし、二度と同じことが起きないようにさらに努力しているよ。」
「できるだけ多くの試合に出たいんだ。(リバプール)ディフェンダー陣からポジションを奪うことは時期尚早であることを理解している。だから、好ましいローン移籍を目指し、僕をバックアップし、信頼してくれる監督を見つけることが、僕の計画だ。」
「この1年半の経験が、助けてくれるだろう。スウォンジーは残念だったけど、もう終わったことだし、あれが僕を縛ることはない。自分に何ができるか、またどんなスキルを有しているかは分かっている。」
「今はそれを見せるチャンスが必要なんだ。」
Goal
恵まれた体躯を持ち、ボールタッチも申し分ない。それでも、トップチームのセンターバック陣に比べると、明らかに能力が見劣りする。来季もトップチーム定着が難しくなるため、レギュラーとしてのプレーが約束されたクラブへのローン移籍が最優先となる。
スウォンジーの失敗から学び、新たなレンタル先ではファーストチームで多くのプレー時間を確保し、選手として躍進を遂げるシーズンを送ることができるのだろうか…?