プレミアリーグ・リーズ戦で、パスカル・ストライクとの接触で長期離脱を余儀なくされたリバプールMFハーヴェイ・エリオット。タックル自体は悪質ではなかったものの、当たりどころが悪く、不運にも足首脱臼という大怪我を負ってしまった。
負傷させた格好になったリーズDFは、一発レッドで退場処分に。ハーヴェイ・エリオットへの謝罪を口にする同選手に対して、エリオットも男気を見せて、レッドカードは重たすぎると発言するほど、18歳とは思えない精神力を見せ付けた。
その後も両選手は定期的に連絡を取り合っていたようで、復帰した試合後にはコメントを寄せており、関係性は良好であることを明らかにしていた。
ただし、怪我にはリハビリが付き物。長い期間のリハビリを強いられることになったハーヴェイ・エリオットだが、ここでも10代とは思えないメンタルを披露。黙々と回復に努め、予想よりも早くピッチでの練習に復帰し、FAカップのカーディフ・シティ戦ではゴールで自身の復帰を祝った。
とはいえ、まだ18歳の若者だ。リハビリ期間中は、短期的な目標をひたすらにクリアしていく日々と、精神的にはキツイ毎日を送ったイングランドU-21代表ミッドフィルダーだが、家族の存在が支えになっていたことを包み隠さず語っている。
「僕、家族、リバプールというチームとして、2週間の目標を立て、それを達成し続けた結果、いつの間にかピッチに戻って走っていた。」
「そして、その2週間後にはちょっとしたボールワーク、さらにその2週間後にはとできることがどんどん増えていく。」
「大変だったけど、勉強になったよ。人生で必ず直面することで、そんな時に必要となるものは家族だ。だからこそ、常に近くに感じ続け、気を配らなければならない。」
「そして、自分が困っているときは、家族も同じように面倒を見てくれる。だから、家族は僕の心の中で、とても近い存在なんだ。」
「父と弟はサン・シーロまで飛んできた。子供の頃から達成したいと思い、夢にも見た瞬間で、子供として彼らを笑顔にしたい場面でもあったね。」
「クレイジーな経験だった。サン・シーロでプレーすることもそうだし、チャンピオンズリーグの舞台でプレーすることも、そして僕たちが勝利を手にしたことも、本当に最高の経験だよ。僕と僕の家族にとって忘れられない瞬間になったよ。」
BBC Sport
幼い頃からリバプールのファンとしてもお馴染みのハーヴェイ・エリオットは、辛く長いリバビリテーションを乗り越えて、クラブ史上最年少でチャンピオンズリーグ先発の座を掴んだ。愛するクラブの歴史に名を刻み、まさに最高の瞬間となった。
パフォーマンスはまだまだ改善の余地はあったが、それでも昨年のイタリア王者相手に戦えるのか貴重すぎる経験。しかも、父親と弟の目の前で、セリエAでも歴史あるサン・シーロでプレーできた事実は感慨深いものがある。
ハーヴェイ・エリオットのリバプールでの物語はまだ始まったばかり。近い未来には、チームを引っ張る中盤の要としてピッチで躍動し、さらなる栄光を掴む手助けをしてくれることだろう…