サウサンプトンに生まれたマイケル・エドワーズは、2003年にポーツマスでアナリストとしてのキャリアを歩み始める。最先端なデータ分析を持ち込み、膨大なデータを駆使して、対戦相手や新戦力候補の分析に勤しんだ。
その仕事ぶりを見込まれ、トッテナムに引き抜かれた。分析部門のトップまで上り詰めた。その後、フェンウェイ・スポーツ・グループによって買収されたリバプールは、フットボールディレクターとして就任したダミアン・コモリとともに、マイケル・エドワーズはリバプールでの仕事を開始する。
トッテナム時代と変わらずに、その手腕を発揮し続けると、2016年にはスポーティング・ディレクター(SD)に就任。優れた交渉術やデータから導き出した補強戦略で、現場とオーナー陣とともに、世界的な常勝軍団に作り上げる立役者の “ひとり” となった。
最も有名なのが、ユルゲン・クロップ監督も注目していなかったエジプト代表FWモハメド・サラー獲得。コーチ陣やオーナー陣に同選手を自ら推薦したと言われており、加入後の活躍ぶりは何も言う必要はないだろう。
敏腕スポーティング・ディレクターも、今夏でリバプールを離れる。後任としてジュリアン・ウォード新SDが就任し、すでにルイス・ディアスやダルウィン・ヌニェスら獲得に向けた交渉の場で実力を発揮している。
注目が集まるのは、マイケル・エドワーズの去就。レアル・マドリードやニューカッスルなど様々なクラブが関心を示す中、プレミアリーグのライバルでもあるマンチェスター・ユナイテッドとチェルシーが契約を結ぶチャンスを虎視眈々と狙っていると、『The Dailymail』が報じた。
ただし、リバプールとマンチェスター・ユナイテッドとの長年のライバル関係から、赤い悪魔での仕事には躊躇するだろうと見ている。さらには、契約満了に伴い、現場から離れて休息を取ると見込まれており、このまま新たなクラブでのスポーティング・ディレクター就任がなさそうだ。
とはいえ、引き抜きを画策するクラブは絶えず、引く手数多な状態にある。リバプールでの実績を提げて、一時の休息を挟み、次なるクラブはどこになるのだろうか? – 勝手な気持ちとしては、中堅クラブを上位に引き上げる剛腕を見てみたい…