2015年にリバプール指揮官に就任して以来、着実にチーム力を強化。過去数シーズンにおいては世界でもトップレベルのクラブとしての地位を確立したユルゲン・クロップ監督だが、今シーズンは苦しみ抜いている。
プレシーズンから負傷者の多さに悩まされ、ミッドフィルダー陣が手薄に。カーティス・ジョーンズやアレックス・オックスレイド=チェンバレンらが戻ったかと思えば、今度はルイス・ディアスとディオ・ジョッタが2連続で負傷してしまい、フォワード陣が手薄になってしまった。
プレミアリーグ開幕節から低調なパフォーマンスが続くリバプールにおいて、怪我人だけを言い訳にもできなくなってきている。マンチェスター・シティやウェストハムに勝利を収めたにも関わらず、ノッティンガム・フォレストに敗れるなど不安定なプレーぶりが続く。
選手のコンディションが整っておらず、30歳を迎えてキャリアの絶頂を超えた選手もちらほら。世代交代に失敗した印象も強いが、ドイツ人指揮官はローテーションを活用しつつ、新世代の構築に取り組んでいる。
ところが、過去にトッテナム・ホットスパーやアストン・ヴィラで監督を務めたティム・シャーウッドはクロップ監督がここから再構築に成功するとは思っておらず、2023-2024シーズンにはリバプールにいないかもしれないと独自の見解を述べた。
「あくまで個人的な意見だが、ユルゲン・クロップが来シーズンもそこにいるとは思わないし、話し合いは実施されると思う。ユルゲンが今の状態から持ち直して、再びチャレンジャーになれるとは本当に思えないんだ。」
「それ(チームの再構築)をしないことは、歴史も物語っている。彼はとても優秀で、チームを動かし、自分が最も力を発揮できるところに持っていける。」
「彼を解任することはないと思う。しかし、ユルゲンができる限りのことをやったことを認め、両者が納得し、新たな挑戦をすることになるのだろう。彼を見たときの私の直感に過ぎないけどね。リバプールが彼をクビにするとは言っていないよ。」
The Kelly and Wrighty Show
“ひとり” のリバプール・サポーターとしては、クロップ監督が新たな時代を担うチーム作りにも貢献できると思う。いや、信じているというべきか。それに、代わりとなる監督が見当がつかないところもやや気になる。
シャーウッドの通り双方合意の上で違う道を歩むことになったとしても、あれほどの熱量と経験値でチームを引っ張れる監督はいない。現時点でドイツ人指揮官がアンフィールドを去ることは現実的ではないが、はたしてリバプールとクロップ監督の未来はどうなるのだろうか…?