FSGは “適切な条件” でのリバプール売却を検討!2021年には保有株式10%を売却済…

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FSG is considering selling Liverpool on 'suitable terms', having already sold 10% of its stake in 2021... チーム

2010年にチームを低迷させ、無謀な新スタジアム建設構想などでゴタゴタを振り撒いたトム・ヒックスとジョージ・ジレットとの共同オーナーから借金の負担を含め3億ポンドにも上る金額でリバプルを買収したフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)。

チーム経営やピッチ上でパフォーマンスが振るわなかったリバプールを見事に再建させ、2015年にユルゲン・クロップ監督が就任してからは右肩上がりの成績を維持し続け、チャンピオンズリーグでも3度ファイナルに進出している。今季こそ不調に苦しんでいるが、その価値もまた右肩上がりだ。

買収当時は5億ポンドにも満たない価値だった同クラブだが、『Forbes』が2022年5月に発表した数値によれば、36億ポンドにも跳ね上がっている。世界的に見ても、レアル・マドリードやバルセロナ、マンチェスター・ユナイテッドに次いで4位にランクインし、敏腕な経営手腕を奮ってきた。

この夏にはロマン・アブラモヴィッチ(元チェルシーのオーナー)がロシアのウクライナ侵攻によりチェルシー売却を余儀なくされ、200以上のオファーが届いたとも言われる中、トッド・ボーリー率いるコンソーシアムが買収に成功。

他にも、ニューカッスル・ユナイテッドが昨シーズン途中にサウジアラビア資本に買収されており、マンチェスター・シティも中東マネーが潤っている。買収劇が相次ぐ中、リバプールを所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)は声明を発表しており、好条件でクラブにメリットを生むのであれば、株式売却やオーナーシップ譲渡も視野に入れていることを改めて明かしている。

「最近、EPL(イングリッシュ・プレミアリーグ)のクラブでオーナーシップの変更や噂が相次いでおり、必然的にフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)のリバプールでのオーナーシップについて定期的に尋ねられるようになりました。」

「FSGはリバプールの株主となることを求める第三者から頻繁に関心の連絡を受けています。」

「フェンウェイ・スポーツ・グループはこれまでも、適切な条件の下で、クラブとしてリバプールの利益になるのであれば、新しい株主を検討すると述べてきました。」

「FSGは、ピッチ内外の両方でリバプールの成功に全面的にコミットしています。」

The Athletic

買収にあたり、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーが間に入り、すでにオファーが届いているとも。『ESPN』が報じたところによれば、スーパーリーグ構想が頓挫してしまったこと、そしてチェルシーが40億ポンドを超える金額で売却されたことがアクセルを踏む要因になったようだ。

いますぐ売却されるわけではなく、必ず売却したいわけでもなさそうなニュアンス。ただし、投資家としては価値が高まったタイミングでの売却は適切な経営判断であり、純然たるサッカーファン、もしくはリバプールサポーターでなければ、絶対的に訪れる瞬間と言える。

移籍に費やす資金の少なさが故に、一部サポーターからは批判の的にもなってきたFSG。それでも、最悪な状態にあったクラブを立て直し、ヨーロッパ屈指の強豪どころか、リバプールの歴史上でも最高峰のチームを作り上げたオーナー陣の功績は大きすぎる。

スポーツビジネスへの理解も高く、理想的なオーナー像であったと言って過言ではないはずだ。近く買収されるにせよ、もう少し粘るにせよ、ここまでのオーナーは今後拝めないかもしれない…

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