カタールで行われている4年に一度の祭典、ワールドカップもベスト4が出揃った。最後の大会になる可能性が高いリオネル・メッシ率いるアルゼンチン代表、脅威のスタミナのクロアチア代表、アフリカ勢で初めてのベスト4となったモロッコ代表に加えて、前回大会の覇者フランス代表が優勝を目指す。
ラウンド8では、イングランド代表は強敵フランス代表と対峙。ともに若手の成長が目覚ましく、ベテランや中堅、若手がバランス良く活躍しており、ラウンド8では最も好カードと言っても過言ではなかった。
実力が拮抗したチーム同士の試合は、見ていても面白い展開を迎えた。早々にオーレリアン・チュアメニの豪快ミドルで先制したフランスに対して、イングランドもブカヨ・サカが倒されて得たペナルティを、チームのエースであるハリー・ケインが沈めて同点に追いつく。
イングランドが攻勢を強めたタイミングで、フランスは一発で勝ち越し点を奪う。テオ・エルナンデスの正確なクロスに飛び込んだのは、ベテランFWオリビエ・ジルー。ハリー・マグワイアの肩に当たって方向が変わったボールは、ゴールにそのまま吸い込まれた。
その後、途中から出場したメイソン・マウントがPKを獲得。ハリー・ケインの本日2本目のPKは、力が入ったのか、ゴールマウスを大きく上に外れた。その後、試合は動かずに試合終了。フランス代表が連覇に向けて、ベスト4進出を決めた。
イングランド代表も強豪国相手に決して見劣りしたわけではない。流れの中で得点できなかったことはマイナスかもしれないが、キリアン・エムバペを抑え、ウーゴ・ロリスを攻め立てるシーンも多かった。
ウェールズ戦で先発して以来、スタメンに定着したリバプールMFジョーダン・ヘンダーソンは、同国代表のパフォーマンスは申し分なかったとし、イングランドにとっては運のない夜だったと語っている。
「(総括するのは)難しい。適切な言葉を見つからないよ。」
「我々はこの試合ですべてを出し切ったと思う。1-0になってしまったのはがっかりだが、キャラクターとメンタリティーを継続させ、後半には同点弾を奪うことができた。」
「僕らは全てを出し切ったけど、残念ながら僕らの夜じゃなかった。」
「僕たちはとてもいい感じで、パフォーマンスも本当に良かった。集中力もハングリー精神もよかった。ただただ、僕らの夜じゃなかったんだ。」
「フランスは良いチームだから褒めなきゃいけないけど、それでも今夜は勝てる気がしたんだ。」
ITV