2015年に地元アイルランドからリバプールU-18に加わったGKクィービーン・ケレハーは、アカデミーで評価を高めて、2019年からトップチームに帯同。翌シーズンにはスペイン人GKアドリアンからセカンドGKの座を奪い、ブラジル代表GKアリソン・ベッカーのバックアップを務める。
世界で5本の指に入るゴールキーパーが前にいるため、出場できる試合は数えるほど。カップ戦ではゴールマウスを守るものの、プレミアリーグやチャンピオンズリーグではベンチを温める。24歳とプレーしたい年齢の選手にとっては、非常に難しい立場だが、出場した試合では安定したパフォーマンスで指揮官の起用に応え続けている。
ハイライトは、昨シーズンのカラバオカップ決勝。カウンターからゴールを脅かすチェルシー相手にも的確なポジショニングで対応し、オフサイドで取り消されたゴールにも動揺することなく、PK戦に突入。なかなか決着が付かず、ゴールキーパーまで順番が回る展開にも豪快なシュートを叩き込んだアイルランド代表GKの胆力は驚きだ。
2019-20シーズンにはリバプールでともに在籍し、第4GKとしてキーパーチームを裏側から支えたエバートンGKアンディ・ロナーガンは、元チームメイトでもあったアイルランド代表GKの能力を手放しで褒め称えていた。
「クィービーン・ケレハー、彼はなんと素晴らしいゴールキーパーになるのだろうか。」
「彼は僕が今まで見てきた中で最高の若手キーパーだ。今まで見た中で断トツに最高の若手GKだよ。PKもそうで、とても素晴らしい。すごいゴールキーパーだね。」
Yours, Mine, Away Podcast
年齢的には毎週のようにプレーしたいはずで、毎シーズンの如く、移籍のニュースが報じられている。アイルランド代表でもレギュラーの座を確保するためには、クラブレベルでもスタメンにならなければならず、完全移籍してもやむなし。
アリソン・ベッカーもまだまだ衰える気配はなく、今後2〜3シーズンをレンタル移籍もしくは買い戻しオプションを付けた完全移籍も視野に入る。プレミアリーグでも屈指のセカンドGKだけに、今後のキャリアがどうなるのか見守っていきたい…