負傷者の多さに悩まされているリバプールだが、問題はそれだけではない。ジョーダン・ヘンダーソンら中盤の主力組が30歳を超えてパフォーマンスが低下。さらには、今シーズンのファビーニョも期待値に届いておらず、ミッドフィルダー陣の世代交代が叫ばれて久しい。
昨夏の移籍マーケットには、新たなミッドフィルダー獲得に動いたリバプールだったが、すでに時期遅し。開幕が迫る中、後任を獲得できないクラブとの交渉はうまく行かず、結局はユベントスで戦力外の元ブラジル代表MFアルトゥールのレンタル移籍に落ち着いた。
しかし、コンディションが戻り切らず、怪我をしてしまい、今季の出場時間はわずか13分。中盤を劇的に変えるためにも、リバプールはイングランド代表MFジュード・ベリンガム獲得に全力投球。エクアドル代表MFモイセス・カイセドやポルトガル代表MFマテウス・ヌネスらも候補に挙げられる。
そして、昨夏から移籍が噂されたウェストハムMFデクラン・ライスへの関心も報じられている。現役時代にはチェルシーやアストン・ヴィラ、セルティックなどでプレーした元アイルランド代表FWトニー・カスカリーノは、ベリンガムとライスを比較し、ウェストハムMFに全神経を注ぐべきだと主張した。
「ジュード・ベリンガムと(デクラン・)ライスの二者択一なら、リバプールは後者を選ぶべきだ。」
「ベリンガムは優秀な選手だが、ライスはリバプールが抱えている問題を解決し、彼の周りの人々が輝けるようなプラットフォームを提供するだろう。」
「ファビーニョとジョーダン・ヘンダーソンは、ボールを回す能力、タックルやインターセプトの能力が落ち、ペースが落ちているように見える。その結果、リバプールの中盤は相手に自由を与えたが、ライスは相手に頻繁にパスを出させるような選手ではない。」
The Times
チェルシー・アカデミー出身で、同クラブに所属するMFマイソン・マウントと仲が良く、チェルシー移籍が濃厚と見られるウェストハムのキャプテン。トップクラブが関心を寄せるのは当たり前で、どのクラブでも活躍できるだけの実力を備えている。
それでも、リバプールにとってのトップターゲットはドルトムントMF。クラブのレジェンドでもあるスティーブン・ジェラードを彷彿とされるダイナミックなプレースタイルに加えて、まだ19歳という年齢は魅力的。
レアル・マドリードやマンチェスター・シティとの獲得レースを制する必要はあるものの、現時点ではターゲットを変える見込みはない。
はたして、リバプールはイングランドの神童をアンフィールドに迎えることができるだろうか…?