負傷者の続出もあり、今シーズンは開幕節から苦しむリバプール。開幕前には優勝候補までに挙げられていた中でのまさかの苦戦は、驚きを持って受け止められている。シーズン前半にはミッドフィルダー、最近ではフォワード陣やディフェンダー陣に怪我人が止まらず、仕方ない部分も。
ただし、怪我人だけでは言い訳できないほど低調なパフォーマンスを見せる試合も多く、ユルゲン・クロップ監督は苦悩し続けている。加えて、来シーズンにはナビ・ケイタやアレックス・オックスレイド=チェンバレンらが契約満了に伴い退団見込みで、ジェームズ・ミルナーも更新するかは未知数。
ロベルト・フィルミーノもまだ契約更新を締結しておらず、中盤から前線にかけて選手数が少なくなる可能性がある。そうした状況からか、リバプールはアスレティック・クラブに所属するスペイン代表FWニコ・ウィリアムズとスペインU-21代表MFオイアン・サンセトに興味を抱いていると、海外メディア『AS』が報じた。
右ウイングを主戦場に、脅威的なスピードとドリブル突破で相手ディフェンダー陣をきりきりまいにする20歳FWニコ・ウィリアムズ。スペイン代表にすでに7回も招集された逸材は、所属クラブでこれまで67試合9ゴール7アシストの数字を残している。
同じくアスレティック・クラブでプレーする22歳MFオイアン・サンセトは、攻撃的ミッドフィルダーとして101試合に出場し、16得点7アシストを挙げている。スペインU-21代表にも選ばれており、今シーズンもほとんどの試合でスタメンで出番を得ている。
スペインのクラブが容易に手放すわけもない逸材たちだが、契約満了が近づいている。ともに2024年6月までの契約であり、更新せずに今年の夏に突入してしまうと、期間が残り1年を切るため、獲得を狙うクラブに対して安価な移籍金で放出せざるを得ない事態に陥るかもしれない。
ただし、この冬にオランダ代表FWコーディ・ガクポを獲得したリバプールが、前線の選手を補強する確率は低い。加えて、ジュード・ベリンガムやモイセス・カイセド、マテウス・ヌネスらが中盤の筆頭候補であり、そのメンツにサンセトが食い込むことはないだろう。
決して現実味のある移籍ストーリーではなく、ゴシップの匂いしか漂わない。それに、いまのリバプールを救える選手たちかと問われると疑問符が付くため、あくまで読み物として楽しみたいところ。
はたして、将来的にスペイン代表の中核を担う可能性のある20代前半コンビが、リバプールでなくとも、プレミアリーグに上陸する未来はやってくるのだろうか…?