リバプールのアカデミーで育ち、ユルゲン・クロップ監督の厚い信頼のもと、トップチームで成長を遂げた24歳MFカーティス・ジョーンズ。数年前までは若手選手のひとりだったが、近年は貴重なチームメンバーに定着し、数多くの試合に出場してきた。
アルネ・スロット監督のチームでは、絶対的なレギュラーにこそなり切れていないものの、中盤の4枚のひとりとして活躍。ドミニク・ソボスライやアレクシス・マック・アリスター、ライアン・フラーフェンベルフらとトップレベルの中盤を築いている。
一方で、その消極的なプレーが批判されることも。豊富な運動量で激しいプレッシングしたり、ゴール前まで走り込んでゴールに絡むこともあるが、横パスの多さやドリブルを多用しすぎるなど、勝った試合でもソーシャルメディアでは叩かれる時もあった。
2024年11月にはイングランド代表デビューも飾った24歳のミッドフィルダーは、自らの言葉で自らのプレースタイルを解説。様々なポジションでプレーできること、リスクを冒すのが好きなこと、プレスを受けてキープが難しい選手にパスを出したくないなど、ピッチで考えていることを明かした。
「ファンはおそらく、その周りのもっと大きなことを見るよりも、ゴールやアシスト、あるいはボールを失った時だけを見ている。」
「左サイドでプレーしたこともあるし、9番、10番、8番、6番としてプレーしたこともある。」
「それに加えて、僕はただ横にパスを出すだけの選手じゃない。リスクを冒すのが好きなんだ。」
「ボールを持つ時間が長すぎると批判されたこともある。でも、それは自分の能力を信頼しているからなんだ。」
「ボールを持ち、プレスを受け、プレスに対応しなければならない他の誰かにボールを渡したくはない。」
「それよりも、ボールをキープして、ゲームをスローダウンさせる方がいい。」
「もし僕が2人を引きつけてからボールを放せれば、ボールを持っている時間が長くなる。もしかしたらボールを持つのが苦手な選手がいるかもしれない。」
「僕はそれを心がけているんだ。」
The Athletic
プレミアリーグでも屈指の選手であることに変わりないが、少し伸び悩んでいる印象も強い。スタメンの座を確実なものにするためには、さらなる成長が欠かせない。
とはいえ、その器用さはチームにとって嬉しい戦力。かつてのジェームズ・ミルナーのように複数ポジションを高いレベルでこなせる選手は監督に戦術の幅をもたせ、様々な対戦相手のプレーにも対応できるようになる。
はたして、イングランド代表MFは自身のプレーの精度を高め、アンフィールドで確固たる地位を築けるのだろうか…?