プレミアリーグでは近年、リバプールとマンチェスター・シティが激しい覇権争いを繰り広げている。今シーズンも年末年始の時点ではマンチェスター・シティが独走に見えたが、リバプールが怒涛の追い上げで、勝ち点差 “1” まで迫っている。
直接対決では、ホーム&アウェイともに引き分けで勝ち点を分け合った両チーム。世界でもトップランクに位置する両クラブの対決はインテンシティが高く、一瞬でゴール前のチャンスに結びつき、1秒も目が離せないほど攻守に切り替えが早い試合展開となった。
偶然にも、両チームのゴールマウスを守るのは、ともにブラジル代表の同僚ゴールキーパー同士。リバプールには、アリソン・ベッカーが守護神として君臨し、マンチェスター・シティでもエデルソンが絶対的な立場を確立している。
両選手とも足元の技術に長け、ゴールマウスだけじゃなく、ディフェンス陣の裏をカバーするスイーパーGK。臆することなくゴールエリアを飛び出し、時にはヘディングやキックでボールを弾き出し、1対1の場面でも堂々たる立ち振る舞いで、相手ストライカーにプレッシャーをかけ続ける。
GKに求められる基本的な能力は言わずもがなトップレベル。同時期に同年代で、ブラジルに現れた最高峰のゴールキーパー同士は、代表でも熾烈なポジション争いを繰り広げている。それでも、リバプールGKアリソン・ベッカーは、良好な関係性を強調しつつ、ライバルの能力を高く評価している。
「エデルソンは素晴らしいGKで、素晴らしい男でもある。」
「僕たちは、代表チームでも一緒にプレーし、ポジションを争いながらも、良い関係を保っている。」
「彼がチームで達成したことは偉大だし、彼のプレーレベルもほんとに高い。」
「世界でもトップGKのひとりであり、個人的な考えでは。トップ3かトップ4に入るね。ベストな状態でなくとも、最高な足元の技術を持つひとりだ。」
「僕らの試合に対するアプローチも似ていると思う。ピッチ上では落ち着いていて、ボールを持っても落ち着いていて、チームでプレーするのが好きで、ビルドアップするのが好きなんだ。また、ロングキックだけでなく、後ろからビルドアップするのが好きなチームというのも似通っているね。これは僕たちの助けになっている。」
「僕よりも冷静に見える。時々、僕の方が怒っていたり、もっとエネルギーを注入しているね。」
「僕らにはそれぞれのスキルやキャラクターがあるけど、僕たちは本当にいいパフォーマンスをしているし、一貫している。」
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リバプール、マンチェスター・シティともにチーム状態は良く、プレミアリーグ優勝争いは最終盤までもつれこむだろうと予想される。両チームとも高い位置でボール奪取を狙っており、センターバックの裏の広大なスペースをカバーし続けるゴールキーパーの存在なしには成り立たない戦術を好む。
1点すら許されないほど高すぎるレベルでの勝負に、信頼できるGKは欠かせない。今季もともに数多くのクリーンシートを達成しており、プレミアリーグ最終日に優勝トロフィーを掲げているのは、アリソンか、それともエデルソンになるのだろうか…?