ナポリDFカリドゥ・クリバリ…コロナ・パンデミックの財政悪化で、移籍金を大幅値下げ?

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Kalidou Koulibaly's transfer fee falls down due to pandemic 移籍

セリエA・ナポリ所属で、セネガル代表としても活躍する世界的なDFカリドゥ・クリバリ。以前からリバプールやマンチェスター・ユナイテッドなどビッグクラブからの関心が伝えられていたセンターバックだが、これまでは破格の移籍金を設定していたこともあり、いずれのクラブも手を出せずに、移籍の噂が過熱する中、最終的には残留に落ち着いてきた。

しかし、新型コロナのパンデミックにより、状況が一変した。チケット収入がなくなり、財政が悪化。変異型も蔓延しており、ワクチン普及への期待にも関わらず、ヨーロッパ全体では長期的な収入減が避けられない様相を呈してきた。どのクラブも少なからず影響を受けているが、権力を持つ典型的なオーナークラブであるナポリも、方針の転換が求められている。

『Tutto Napoli』の報道によれば、ナポリが4300万ポンド(約60億円)でのセネガル代表DFの売却を容認する構えのようだ。7000万ポンドだの、8000万ポンドだのと言われていた近年の評価額に比べると、半額にも近い値段設定となる。プレミア勢に加えて、PSGなどが獲得レースを繰り広げており、大幅な値引きにより、今夏こそ完全移籍が実現するかもしれない。

リバプールに関しては、今季のセンターバックは呪われている。ディフェンスリーダーであるフィルジル・ファンダイクの長期離脱に続き、ジョー・ゴメスも代表のトレーニング中に負傷し、今季絶望に。ジョエル・マティプも度重なる負傷の末、長期離脱が決定。ファビーニョやジョーダン・ヘンダーソンが代わりを務めつつ、最近はオザン・カバクとナサニエル・フィリップスが主力センターバックの離脱の穴を埋めている。

マティプの負傷癖が治りきらない中、クリバリの加入は大きなインパクトになることは間違いない。セリエAで実績十分であり、フィジカル的にもプレミアリーグ適応は問題なさそう。試合のスピードへの適応は多少苦労する可能性もあるが、能力値だけ見れば、即戦力であることに疑いの余地はない。

懸念としては、年齢とジョー・ゴメスの扱いだろう。今夏で30歳を迎える選手に対して、4300万ポンドも支払うほどの余裕はリバプールにはない印象を受ける。オザン・カバクも徐々にパフォーマンスレベルを高めており、買取オプション行使も検討しているはずだ。他にも、若く安価で獲得できる選手、もしくはベテランだが無料に近い金額で獲得できるため、わざわざ高額なベテラン選手に多額を費やすかは不透明。

さらには、ジョー・ゴメスの立ち位置が微妙になるのは、未来のリバプールを構築する上では、懸念事項でしかない。将来のディフェンスリーダーになるべき存在であり、ファンダイクの隣で実戦を通して学んでいる途中。怪我が多いものの、コンディションを整えたときのパフォーマンスは圧巻である。驚異的なスピードやパス、ドリブルなどディフェンダーらしからぬボール扱いを無駄にはしたくない。

現時点での能力で上回るカリドゥ・クリバリが加入してしまえば、必然的にスタメンに固定される確率が高い。2年間だけを考えるのであれば、圧倒的なツインタワーが完成し、相手攻撃陣を恐怖へと陥れる。ただ、後継者が成長しない。若手選手にも積極的な投資を行っているリバプールだけに、多額資金をセネガル代表に向けるには現実的ではない。

個人的には、マンチェスター・ユナイテッドやPSGが新天地になると予測しているが、ナポリ残留も考えられる。これまで277試合に出場したクラブを後にするのか、それともイタリアでキャリアを終える選択をするのか…

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