近年、プレミアリーグのみならず世界のサッカー界でも最高クラスのスリートップとして君臨し続けたロベルト・フィルミーノやモハメド・サラー、サディオ・マネの3人。パフォーマンスはさほど影響受けていないが、年齢が30歳を迎え始めており、世代交代の必要性が叫ばれている。
今夏の移籍市場では数々の後継者が挙げられており、カリム・アデイェミ(レッドブル・ザルツブルク)やイスマイラ・サール(ワトフォード)らの名前がメディアを賑わせている。バイエルン・ミュンヘンに所属するフランス代表FWキングスレイ・コマンも、その候補のひとり。
盛んにリバプールの関心が伝えられる中、マンチェスター・シティやチェルシーも争奪戦に参戦していると言われ、熾烈な獲得レースがスタートを切っている。『AS』によると、バイエルン・ミュンヘンは来夏の移籍市場での売却に向けて、着々と準備を進めている。
今年の夏も含め、放出には否定的であったドイツ王者だったが、年俸1260万ポンド(約16.8億円)〜1340万ポンド(約18.7億円)を要求する選手側との契約延長交渉が難航している。ユベントスから加入後の活躍ぶりや、今シーズン絶対的な存在になり切れていない同選手に高給を支払う意思がないようだ。
フランス代表FWの現行契約は2023年6月末に切れる。今夏のオーストリア代表DFダビド・アラバをフリー移籍で手放さざるを得なかった状況を避けるためにも、早めの売却を検討している。
リバプールにとって、単独のドリブルで密集を突破でき、スプリントやアシスト能力にも優れたウインガーの加入は大きな戦力アップになること間違いない。左でも、右でもプレー可能で、ブンデスリーグで208試合出場している経験値も評価は高い。
フランス代表としても、EURO2020に参加するなど大舞台での経験を積み重ねている。スタメンの座こそ掴み切れていないものの、若きタレントが続々と生まれ続けるフランスにおいて、34試合5ゴールを奪っている。
懸念点がないわけでもない。キャリア通算44ゴールしか決めておらず、リバプールのウインガーとしてはどこか物足りなささを感じざるを得ない。ジョーカー的な役割は考えられ、試合終盤に投入されてからゴリゴリのドリブル突破を仕掛けられれば、相手のディフェンスにとって脅威となる。
近いタイプで言えば、同じくリバプールが興味を抱いていると噂されるアダマ・トラオレ(ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズ)と同系統。フィジカルこそ全く異なるが、ひとりでディフェンスラインを切り崩せる共通の魅力を持っている。
どこまでドリブラーを狙っているかは分からない。もし必要とするならば、ウルブスFWには多額の移籍金が必要となるため、延長交渉が決裂することを前提に、割り引いた金額での獲得が可能となるフランス代表FWが好ましいオプションになるかもしれない…