バーンリーで通算130試合43ゴールを決め、一躍イングランドを代表するストライカーに成長したウィンチェスター出身FWダニー・イングス。2015年の夏にリバプールにステップアップを果たし、輝かしいキャリアが開けるかに思えた。
しかし、アンフィールドでの日々は怪我との戦いだった。最終的には25試合にしか出場できずに、2019年に1年間のローン移籍を経て、サウサンプトンに完全移籍。アストン・ヴィラでのプレーを経験し、今年の冬にウェストハムに移籍している。
30歳になったストライカーは、リバプール移籍を振り返り、ユルゲン・クロップ監督が就任した直後のトレーニングで怪我を負ってしまったことを吐露。ただし、怪我をしてしまった事実は誰にも変えられず、もしも…のパラレルワールドを考えても無意味であると主張している。
「ユルゲンの初練習で、僕がケガをしてしまったのは、ある意味仕方のないことだ。」
「世界各国で、選手のこの手の話はいくらでも耳にする。もし、こうだったら…っていうのは、誰にもわからない。もし、僕がずっとフィットしたままで、彼の下でもっとたくさんプレーできていたら…?なんて考えても無駄だ。」
「リバプールに行ったとき、当時のチームはとても大きく、たくさんのストライカーがいた。まだ若かったので、プレーできるとは思っていなかったが、最初のほうはプレーできていて、自分でも驚いた。イングランドでデビューできたことは、僕にとって大きな意味があったし、それが自信につながり、選手として成長する助けになることもわかっていたよ。」
Sky Sports
献身的な前線からのプレッシングに、気持ちが溢れるプレースタイルはクロップ監督や観客からも愛された。ゲーゲンプレスと相性が良く、負傷してさえいなければ、25試合以上でピッチに立っていたことだろう。
能力的にはトップチームでレギュラーを張ることこそ難しかったため、いずれは退団は避けられない状況であったことも事実。キャリアの終盤に差し掛かっている同ストライカーは、ロンドンの地でふたたび花を咲かせられるか…?